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愛知建築士会の活動

令和4年度 第31回全国女性建築士連絡協議会(東京)に参加して   谷村留都

2022-11-01女性委員会

令和4年度 第31回全国女性建築士連絡協議会(東京)に参加して   谷村留都

令和4年7月17,18日にコロナ感染症の収束が見えない中、ハイブリッド形式で開催された。

愛知からの参加者は会場6名、オンライン7名でした。

活動報告において、女性委員会で30回続けた「わたしらしい住まいづくり」の集大成を報告したいとの願いがあった。

池沼前委員長の発表は入念な準備があり、

委員会で議論を重ねた結果まとまりのある素晴らしい報告になったと同時に、

この事業の意義を未経験の会員にも問うことができた。

先立つ、近角連合会会長の挨拶で、今後の建築士が取り組むべき課題として「既存ストック改修」が挙げられた。

会長のご実家は武田五一設計の求道会館であるが、長年放置されていたところ、

都の有形文化財に指定されたのを機に改修された。

特に宿舎を集合住宅に改修した施設はこの課題のお手本のような実例であり、

今後建築士がこういう事業に取り組んでほしいとの思いが込められていると感じた。 

基調講演は日本建築学会会長で早稲田大学教授の田辺新一先生の「これからの快適で健康な住まい」であった。

先生はコロナ感染症において換気の重要性を世界に先駆けて日本の対策の一つとして提言された。

昨今の建築は環境問題をベースに考える方法論が一番の課題のように思える。

どんな魅力的なデザインを形成しても環境に対する視点のないものは全く意味を持たないような状況になっている。

先生の「我慢しない省エネ」という言葉に代表されるお話は大変興味深かった。

久しぶりの参加であったが、少子高齢化問題はかなり議論が進み、

既存ストック活用、差し迫った脱炭素などが建築界全体の課題になっていることが感じられた。

既存ストック活用は現実には耐震性、既存不適合などその裏に問題が多いこと、

脱炭素に関しては安全なエネルギー源確保の難しさを改めて感じた。

以前のように住まい方とか建築デザインなど建築士としての得意分野がだんだんなくなっている現実に

寂しさを感じないではいられなかった。

 

 

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